漢方医の日記

平凡な毎日をいかに楽しく過ごすか。本の紹介を中心に、学び・健康・東洋医学・ライフスタイルなど色々。漢方大好きおじさんのブログ。

【書評】こんなノンフィクションあったんだ。 沢木耕太郎著 『流星ひとつ』

全文会話という、ノンフィクション記述スタイル。沢木さんの挑戦でもあったようです。 宇多田ヒカルの母、藤圭子へのインタビュー。1979年、ホテルニューオータニ24階のバーで行われます。絶頂期にある、歌手藤圭子が電撃引退発表をした。なぜ、引退を決めた…

【書評】村上春樹短編集 『蛍・納屋を焼く・その他の短編』

映画で『バーニング』を観て、その原作が村上春樹の短編『納屋を焼く』であることを知り、手に取ってみました。短編集なので『納屋を焼く』以外に4つの短編があります。 螢・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫) 作者:村上春樹 新潮社 Amazon 昭和57年から…

【書評】沢木流 五輪ルポ。五輪の意義を問う。 『オリンピア1996 冠<廃墟の光>』

沢木耕太郎さんの1996年のオリンピック・レポート。1996年はアメリカ・アトランタで開催され近代オリンピックが始まってから100年目でした。 オリンピア1996 冠〈廃墟の光〉 (新潮文庫) 作者:沢木 耕太郎 新潮社 Amazon 100年目という事で、発祥の地のギリシ…

【書評】究極の自由人、ブッダの考え方 『反応しない練習』

人は考え方次第で「幸せ」にも「不幸」にもなれる。 ブッダはきっとその事に気がついたのでしょう。 「やべぇ、すごい事発見した!」って飛び上がったと思います。 究極の自由人ブッダは35歳のときに心がFIREしました。 反応しない練習 あらゆる悩みが消えて…

【映画記録】2月に見た映画のレビュー

2月に見た映画のレビューです。すぐ忘れちゃうので備忘録として。 【J・エドガー】 FBI初代長官の物語。長官自身の語りというスタイルです。ディカプリオがかっこいいです。 J.エドガー (字幕版) レオナルド・ディカプリオ Amazon www.kampo-doctor.com 【バ…

【書評】還暦前のおじさんの物語 『ぶらっとヒマラヤ』

60歳前のおじさんはどんなことを考えるのか?なぜ、いきなりヒマラヤへ?ぶらっとヒマラヤへ行けるのは若者じゃなきゃ無理じゃないのか? なんて事を考えながら読みました。山に登る人多いですよね。私も高校は登山部でした。 ぶらっとヒマラヤ 作者:藤原 章…

【書評】茂木さん。やっぱり面白いね。 『脳が変わる生き方』

茂木健一郎さんの『脳が変わる生き方』を読みました。 心が動いたフレーズを紹介したいと思います。 脳が変わる生き方 (PHP文庫) 作者:茂木 健一郎 PHP研究所 Amazon 現在の脳科学では、人間の脳は、われわれが思っている以上に、利他的にできているというこ…

【書評】格差をズームアップ 私たちに問いかける 『それでも映画は「格差」を描く』

町山智浩さんは映画評論家らしく、初めて著書を読みました。 田舎教師&都会教師さんのブログで拝見し、読みたくなったんです。 www.countryteacher.tokyo 13本の映画を「格差」という目線から厳選し、紹介されています。映画を見る時に目的を持って観るとこ…

【漫画】不覚にも何度も泣いてしまった ~鬼滅の刃~

流行りものに手を出すのに抵抗感があり、敢えて読むことを避けていました。UFOキャッチャーが好きで、ゲームセンターに行く度に鬼滅の刃のフィギアがあり"漫画を読めば取りたくなるかも"という不純な動機で漫画を読み始めました。 GEOで1冊80円で借りれるの…

【趣味】 ドラクエグッズを手に入れよう ~メタルブラザーズ ぬいぐるみ~

今回は趣味の話です。 趣味でUFOキャッチャーをするのですが、意外と奥が深くて面白いんです。 特にドラクエグッズを集めるのが好きで、景品(プライズというらしい)は一般販売はしていません。 値段がついていれば、買おうとは思わないのですがUFOキャッチ…

【映画】FBI初代長官の物語『J・エドガー』

レオナルド・ディカプリオ主演のFBI初代長官の伝記物語。このジャケット、いい顔してますね。 J.エドガー (字幕版) レオナルド・ディカプリオ Amazon ハリウッド映画には欠かせないFBI。初めから、絶大な権限を持っているわけではなかったんですね。どのよう…

【書評】お金の価値は年とともに低下する ~DIE WITH ZERO~

お金の貯め方の本は多いですが、使い方の本は少ないですね。本書が答えではないけれど、これからお金をどう使おうか改めて考えるきっかけになりました。 DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール 作者:ビル・パーキンス ダイヤモンド社 Amazon お…

【読書記録】1月に読んだ本のレビュー

2022年1月に読んだ本のまとめ記事です。ほぼ備忘録です。 【半分、減らす】 私は情報摂取量(特にニュース)を半分に減らしました。95%は自分に関係のない事でした。 半分、減らす。―――「1/2の心がけ」で、人生はもっと良くなる (知的生きかた文庫) 作者:…

【書評】脳は変化する!! ~脳を鍛えるには運動しかない!~

こんな名著を見逃していたなんて、13年間損した!と思いました。2009年に発行されており、2021年で40刷になっています。めちゃくちゃ読まれている…。脳は変化する。精神的苦痛も脳のネットワーク異常で起こる。だから、治療が可能というのは希望があります。…

【漢方】痒い時の一手 黄連解毒湯 

漢方医はどう考えて漢方を使っているのか。 黄連解毒湯はあまりメジャーな漢方ではないかもしれませんが、とてもよく効く漢方薬です。漢方はゆっくり効いてくるとイメージしている方も多いかもしれませんが、この黄連解毒湯は短期間で効果が出てきます。だい…

【健康】 脱カフェインから適度なカフェイン依存へ

以前コラムで「脱カフェイン の効果」を書きました。 3週間ほどカフェインを抜き体調の変化を記録しました。 www.kampo-doctor.com あれから2年、現在は適度にカフェインをとっています。毎日2-3杯のコーヒーです。 脱カフェイン生活から適度なカフェイン生…

【映画】輪廻転生SFアクション ~インフィニット 無限の記憶~

過去からの無限の記憶を持つ者たちのSFアクション。生まれ変わりを繰り返す人種がいるという設定です。インフィニットは「無限の」という意味です。アマゾンプライムで無料でみれます。 インフィニット 無限の記憶 (字幕版) マーク ウォールバーグ Amazon SF…

【漢方】睡眠には眠る力が必要

先日、不眠を主訴に来られた方がいました。 眠りが浅く、熟睡感がない。日中も、ぼーっとしている、と。 十全大補湯という漢方薬をだし、1週間後来院いただきました。 入室してくる時の表情は明るく「これは効いたな」と思っていると 「1日でよくなりました…

【書評】読み終わったあと拝んでしまった ~GO WILD 野生の体を取り戻せ!~

文明に飼い馴らされた生き方は、もうお終いだ。野生の体には癌も鬱も肥満も高血圧もない 帯がまず、挑戦的です。 GO WILD 野生の体を取り戻せ! 科学が教えるトレイルラン、低炭水化物食、マインドフルネス 作者:ジョンJ.レイティ,リチャード・マニング NH…

【映画】不遇の天才 二コラ・テスラ ~テスラ エジソンが恐れた天才~

テスラと聞いて思い浮かべるのはイーロン・マスク率いるテスラ社ではないでしょうか? その社名のもととなったのが天才二コラ・テスラです。そのテスラの生涯を描いた映画がアマゾンプライムで見れます(レンタルです)。1時間40分でサクッと見れます。 テス…

【書評】人の役に立ちたいという業 ~思いがけず利他(中島岳志)~

It’s automatic!? 誰かのためになる瞬間は、いつも偶然に未来からやって来る。 利他について真面目に深く考えた一冊。 利他は自己中心的とは反対のワードです。人間は本来、自己中心的な生き物で、純粋な利他ってあるの?と疑いたくなります。自己犠牲が伴っ…

【書評】未来を見つめて、今を直視できない私たちへ ~狩りの思考法~

未来を見つめて、今を直視できない私たちへ 狩りの思考法 (アサヒ・エコ・ブックス) 作者:角幡 唯介 清水弘文堂書房 Amazon 帯にあり、何度も見返してしまいました。 大好きな角幡さんの新刊本です。冒頭には写真も多く、いつも頭の想像の中にあったシオラパ…

【映画】記憶に生きる霊長類

『レミニセンス』という映画をアマゾンプライム(現在はレンタル)で見ました。 レミニセンス(字幕版) ヒュー・ジャックマン Amazon 設定は近未来で都市は温暖化による水没と戦争で荒廃し日中は暑くて活動できないため人類は夜行性となっています。1日の始ま…

【臨床】逆流性食道炎でしゃっくり

日々、診療をしていると新たな発見があります。ちょっとした発見は仕事を楽しくしてくれる要素です。 逆流性食道炎の治療薬で制酸剤というカテゴリーがあります。 タケプロンやネキシウム、タケキャブといった薬です。 脳梗塞や心筋梗塞をした方は抗血小板剤…

【書評】探検家とペネロペちゃん

角幡唯介大ファンの私としては子育てエッセイを避けていました。 探検家とペネロペちゃん 作者:角幡 唯介 幻冬舎 Amazon 本屋で毎回気になりチラチラみるけど、あえて読むのを避けていました。 でも、「田舎教師ときどき都会教師」さんのブログを読んで急に…

【東洋医学】腎虚ってなんだろう

漢方診療をしていて新たな発見や新しいものの見方ができるようになると面白いです。 漢方専門誌に『漢方の臨床』という月刊誌があり、愛読しています。 名医と言われる先生方が症例解説をしておられ、そこに珠玉のフレーズが隠されていることがありそれを見…

華氏451度

レイ・ブラッドベリ著 伊藤典夫訳 『華氏451度』新訳版 を読んで。 華氏451度〔新訳版〕 作者:レイ ブラッドベリ 早川書房 Amazon レイ・ブラッドベリが33歳、1953年の作品です。 私の大好きなNHKの番組『100分で名著』で知り、気になっていました。 本が悪…

フランス革命の省察 

エドマンド・バーク著、佐藤健志訳の『フランス革命の省察』を読んで。 [新訳]フランス革命の省察 「保守主義の父」かく語りき (PHP文庫) 作者:エドマンド・バーク PHP研究所 Amazon 1790年に書かれた古典中の古典です。 1789年にフランス革命が起きます。そ…

すばらしい新世界

オルダス・ハクスリー著、黒原敏行訳『すばらしい新世界』を読んで。 すばらしい新世界 (光文社古典新訳文庫) 作者:オルダス・ハクスリー 光文社 Amazon この本は光文社古典新訳文庫からでています。 光文社古典新訳文庫は2006年創刊の比較的新しい文庫であ…

騎士団長殺し

村上春樹さんの「騎士団長殺し」を読んで。 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(上)―(新潮文庫) 作者:村上春樹 発売日: 2020/12/18 メディア: Kindle版 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(下)―(新潮文庫) 作者:村上春樹 発売日: 2020/12/18 メデ…