人は考え方次第で「幸せ」にも「不幸」にもなれる。
ブッダはきっとその事に気がついたのでしょう。
「やべぇ、すごい事発見した!」って飛び上がったと思います。
究極の自由人ブッダは35歳のときに心がFIREしました。
苦しみの原因は「考え方」であり「思考のクセ」である事を発見しました。
原始仏教の特徴は「幸せになる思考法」を教えてくれる事だと思います。
その後、派生仏教が生まれました。最終ゴールは「自分の幸せ」ですが、そこに行きつくための方法論が違うだけです。
ヴィジョンは一緒だけど、戦略が違う感じ。
本書を読んでいて「ひろゆきさん」を思い浮かべました。合理的で、非感情的。非感情的というのは冷徹ということではなく、冷静ということです。自分が今、怒りをあらわにしてもそれは、誰の特にもならないということを分かっているから。
人は感情で動くといわれますが、その感情でメンタルをやられます。
感情をうまくコントロールする事がどうしても人生で必要となってきます。脳が発達しすぎてしまったから仕方がないです。
本書のタイトルにあるように、感情をコントロールをするには「練習」が必要です。
人間はどうして、悩んでしまうのかをまず理解しないといけません。
第1章は「反応する前に「まず、理解する」」です。
第2章は「良し悪しを「判断」しない」で、具体的な内容になっていきます。
第3章は「マイナスの感情で「損しない」」です。
相手に反応して、心をかき乱されることは無意味!と一刀両断します。
相手に腹立たしい事を言われた時はどう対処するか?
「無反応」です。心にアストロンをかけます。
反応しないことが最高の勝利である p100
仏教における勝利とは相手に勝つことではなく、相手に反応して心を失わない事です。
勝利とは自分の感情に打ち勝つ事なんですね。新鮮!
第4章は「他人の目から「自由になる」」です。
他人の目が気になる理由を「承認欲」と喝破します。承認してほしい=自分を評価してほしい→他人は自分をどう見ているのであろうか(妄想)。この妄想こそが原因であると。
妄想が進化すると「思い込み」になります。きっとあの人は私の事を嫌いだ。
全部自分でこしらえた物語です。物語を作るのは人間の得意技です。
物語は脳で記憶として蓄積していきます。脳にとって真実は関係ありません。
頭で考えたことが事実です。事実と真実がごちゃごちゃになります。
それでも妄想が止まらないときはどうするか?
うっとしい相手からは「距離をおく」 p136
やっぱりこれしかないようです。
第5章は「「正しく」競争する」です。
競争は現実です。競争とどう向き合うか?
① 競争に参加して、勝ち抜く
② 競争から降りて違う生き方を目指す
仏教はどちらの考えも否定します。第3の道を提案します。
③ 競争の中を違うモチベーションで生きる p165
「勝つ」という動機以外で競争社会を生きようと。
解る気がします。
仕事や子育て、結婚生活、人間関係を通して、自分がどう成長するか?
自己成長に焦点を当てる事で他人からの競争から降りる事ができます。
最終章は「考える「基準」をもつ」です。
心が迷っりざわついた時に、常にこのことを意識して戻って来る場所です。
① 反応せずに、正しく理解すること
② 三毒などの悪い反応を浄化すること
③ 人々・生命の幸せを願うこと p205
心が流されそうになった時に常にここに戻ってくるように練習が必要です。
非常に大切な事が書いてあると思います。しかし、読んだだけでは理解ができないと思います。実践してこそなんぼです。
人生の基本は苦しみである。
苦しみを理解する方法がある。
苦しみから脱する方法がある。
すると前向きに生きていこうという気持ちになり、行動的になる。
自分の人生に納得する。
仏教が教えてくれている事はこういう事ではないかと思います。
以前は仏教的考え方は現実逃避して隠遁生活をするようなイメージでした。夢や欲望を捨てて静かに生きるというイメージです。
でも、次第に違う事が解ってきました。理解していくほど、内側から情熱が出てくるのです。自分の行動にブレーキをかけている正体をブッダは教えてくれました。
ありがとう、ブッダ。
【その他おすすめの本】
原始仏教から派生した般若心経。原始仏教から約500年たってできています。
やらなければいけないことは意外と少ない。シンプルに生きよう。