漢方医の日記

平凡な毎日をいかに楽しく過ごすか。本の紹介を中心に、学び・健康・東洋医学・ライフスタイルなど色々。漢方大好きおじさんのブログ。

【漢方】痒い時の一手 黄連解毒湯 

漢方医はどう考えて漢方を使っているのか。

黄連解毒湯はあまりメジャーな漢方ではないかもしれませんが、とてもよく効く漢方薬です。漢方はゆっくり効いてくるとイメージしている方も多いかもしれませんが、この黄連解毒湯は短期間で効果が出てきます。だいたい5日以内には効果が分かります。

 

 

 

黄連・黄柏・黄ごん・山梔子という4つの生薬からできており、シンプルイズベストな処方です。とてもシャープに効きます。「清熱薬」という部類に入り、「過剰な熱が原因の病態」によく効きます。熱を冷ます生薬のみで構成されており、清熱効果100%処方となります。

 

ドラクエで言えば、「ヒャド」

ヒャドをイメージして処方・使用してみてください。攻撃系の漢方です。攻撃系ですので効果も比較的早く(1週間以内)でます。

 

私がよく使うのは痒みに対してです。頭の痒みや体の痒み、湿疹によく効きます。

皮疹が出ていなくてもよく、温まると痒くなる人には特におすすめ。

 

他には不眠・イライラ・のぼせ。

これらは東洋医学では過剰な熱ととらえます。過剰な熱をとらえたらまずは黄連解毒湯を使います。熱にもいろいろなタイプがあるのですが、黄連解毒湯はふわふわとした熱に使います。

 

意味が分かりませんよね(-_-;)

イメージとしては水蒸気です。熱湯やこびりつくような熱ではなく、実体がないけど熱いみたいな。松岡修造さんの発するような熱です。

イライラも実体はないけど熱ですね。

 

東洋医学では二日酔いは「水毒+熱」と捉えます。五苓散という漢方薬がよく使われますが、漢方医が二日酔いになれば「五苓散+黄連解毒湯」を飲みます。

 

黄ごんに肝障害、山梔子に腸間膜静脈硬化症という副作用がありますが短期間使用ではまず問題とはなりません。

 

寝つきが悪いタイプの不眠にもよく効きます。

 

だいたい漢方薬は50kgの人を基準に容量を決めています。成人男性だと効きが悪くなりますので裏技として1.5倍から2倍量のむということもできます。

私はだいたい常用量の2倍飲むようにしています。

 

セルメディでまず、試してもらいたい漢方薬です。