89冊目はカルロ・ロヴェッリ博士の「時間は存在しない」です。
博士は理論物理学者です。
ついに物理学がここまで来た!と大興奮する内容です。
物理学の本をよんでいるのに、哲学の本をよんでいるような感覚になりました。
キーワードは量子です。
私の理解では素粒子をもっとこまかくしていくと物質は量子になります。
量子は1個2個と数える事はできず、ただ揺らいでいる存在です。
光が量子であることが証明され、今は時間も量子ではないかと言われています。
そして空間も量子ではないかと。
量子力学のすごいところは
物質を含めて世界は
①物理的な変数が粒状であること
②不確定であること(涙でものごとがぼやけているようなイメージ)
③他との関係に依存すること
を発見したことです。
過去や未来は物理学の世界では存在せず、現在も存在しません。
空間もありません。
まったく意味が分からないと思います。
この言葉を聞いて思い出したことがあります。
仏陀です。
仏陀が開いた悟りは
①無常
②縁起
です。
これって量子力学ではないかと思います。
無常は「常ならず」→絶対はなし
縁起は物事は関係性できまる、です。
仏教は宗教というよりも哲学色が強いと思います。
ほかの宗教は「~をしなさい」と説きますが
仏教(仏陀が言ったこと)は「~である」と、ただ定義だけを示します。
これを発見したときに目からうろこが落ちました。
現代物理学と哲学が今まさに一致しようとしています。
存在するのは「出来事」と「関係」だけというのが、現代物理学の結論となろうとしています。
物や時間、空間は存在しない!
読み終わったとき、世界の見え方が変わるはずです。