62冊目は 須藤朝代さんの「食は薬なり「漢方的」食のすすめ」です。
須藤さんは薬剤師で薬系漢方家です。
タイトルにある通り食事は薬であるという考えがあります。
本書で言いたいことは気候・地域性を無視した食生活は病気のもとであるということです。
特に水分の取りすぎと、塩分(天然塩)の控えすぎがよくないといわれます。
日本は高温多湿な環境です。海に囲まれています。
中国の内陸は乾燥しています。
ヨーロッパは寒く乾燥しています。
日本は湿気に侵されやすい環境です。
また土の質も違います。
日本は火山国で酸性質。カルシウムやミネラルが少ない土壌です。
カルシウム不足が起きやすい一因となります。
昆布・わかめ・小魚などでカルシウムをとります。
一方ヨーロッパは海が盛り上がってできたのでアルカリ質なのです。
肉・バター・卵など酸性食品をとります。
発汗にも違いがあります。
日本は湿気が多いために、皮膚からの不感蒸泄が少なく(キメが細かい)おしっこで水分をだします。
一方ヨーロッパや中国大陸は乾燥しており、皮膚からの不感蒸泄が多い(キメが荒い)です。
この記述を読み一つの発見がありました。
しかし、そんなに汗ってでるものなんだろうかといつも疑問に思っていました。
日本人は気候的に発汗しにくい民族ではないかと思いました。
その分、水がたまりやすいために胃腸が弱く(胃もたれする)、おしっこが多い(近い)のではないかと思います。
須藤先生の書かれていることは一理あると思いました。
人は自然環境の影響を必ず受けます。
欧米・中国の治療法や健康法をそのまま受け入れる事の危険性を学びました。