仙川環さんの「封鎖」を読んで。
2012年に書かれています。
劇症型のインフルエンザがある山間の集落で発生します。
鳥インフルエンザ(鳥-人感染)なのか、新型インフルエンザ(人-人感染)なのか。
60人ほどの集落ですが、封鎖されます。
規模は小さいですがロックダウンです。
通信も通話も遮断され、集落の人は外との連絡がとれなくなります。
権威権力の言う事を鵜呑みにする人
権威権力の言う事を全く信じない人
精神に異常をきたし始める人
理性的に状況を分析し、行動する人
危険を顧みずに、目の前の事態に対処をする人
恐怖から差別する人
あるマイナスな事が起きた時にその人の人格が現れるといわれます。
自分ならどういう行動をとるかなと考えてしまします。
カミュの『ペスト』を読んだ時も、同様の人たちが出てきて大体同じです。
人間がとる行動というのは、今も昔も変わらないのかもしれません。
そして大体の人が積極的な行動は起こさず、じっとしています。
少数の人の行動で事が進んでいるようにも見えますが、
振り返ってみると、じっとしている事が一番賢い選択であったということが
現実的な世界ではないかと思います。
行動を起こさないといけないという考え方もいいですが
行動を起こさないという選択をとることも大切だと思います。
2012年に書かれていますが、今のコロナ禍と非常に似ています。
マスクの重要性
2m以上距離をとる
3密を避けるということを小説内でしています。
違う事は、ロックダウンをしていないという事です。
もし日本が4月にロックダウンをして、1か月間完全に経済活動を止めていたら
長期的にみたら、感染者数を激減させられたのではないかと思います。
長期にだらだらする事が一番人の心を疲弊させると思います。