米澤穂信さんの「リカーシブル」を読んで。
米澤穂信さんの作品に初めて出会った(本で)のは4月でした。
ミステリー作家です。
今までミステリーはほとんど読みませんでしたが、一気にミステリーを好きになりました。
「リカーシブル」もミステリーです。
舞台:2003年の田舎町・坂牧市(高速道路があれば東京まで一時間半)
主人公:中1女子(ハルカ)
メインサブキャラ:小3弟(サトル) 友人(リンカ) 社会の先生(三浦先生)
サブキャラ:ハルカの母(ママ) リンカの先輩(ユウコ) 万引きする人(マルさん)
父が失踪し、母の生まれ故郷の坂牧市に引っ越しをします。
坂牧市は人口が減少し、商店街が寂れ、町全体に元気がありません。
高速道路を誘致すれば、人口が増えるのではないかという期待が渦巻いています。
ただ、誰かが主張しているわけではなく漠然と町を覆っているのです。
「この町を救うのは高速道路だ」という看板もあり、神様のような扱いを受けています。
もし反対しようものなら・・・。
次第にハルカはその異様な雰囲気に気が付いてきます。
なぜかすぐに友達になってくれたリンカ
中1のハルカを子ども扱いしない三浦先生
不釣り合いな優しさを見せる母
万引きするのに町の人に咎められないマルさん
町には「タマナヒメ伝説」というその土地の人しか知らない伝説があります。
タマナヒメは役割を終えると死を迎える。
三浦先生は過去に坂牧市の発展に尽力した人が次々に死んでいる事件を突き止めます。
死に方がタマナヒメ伝説と酷似しています。
その伝説を調べている三浦先生が事故に遭います。
弟サトルが突然、予知めいたことを言い出します。
これからおきる事件を言い当てるのです。
伝説・予言・神・同調圧力・スクールカーストとキーワードはたくさんあります。
都市伝説は超常現象なのか?
それとも、人間の集団心理が作り出した幻想なのか?
だれか特定の首謀者がいるわけではないのに、進む事件・事故。
信じているからこそ、救われないという矛盾
中1女子にしてはコナン君なみに推理力抜群です。