21冊目はロジャー・J・キャラハン著、穂積由利子訳、春秋社出版
TFT<思考場>療法入門 です。
TFT(思考場)療法入門―タッピングで不安、うつ、恐怖症を取り除く
- 作者: ロジャー・J.キャラハン,穂積由利子
- 出版社/メーカー: 春秋社
- 発売日: 2001/12/15
- メディア: 単行本
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専門書です。著者はアメリカの開業医で、精神科の医師です。
不安やうつ、トラウマ、恐怖症、依存症などの治療を行っています。
伝統的心理療法(語ってもらう)をしても、治癒させることができず患者は何年も苦しみます。
ある水恐怖症の患者と出会い、東洋医学を知っていた著者は「経絡」を使い治療することを思いつきます。
そしてものの5分で恐怖症が治癒してしまったのです。
そこから、研究が始まりました。
恐怖症の人はある観念にとらえられます。「水が怖い」とか「汚れている」とか。その観念が出現したときに、恐怖を感じたり、ドキドキしたり、汗をかいたりします。ひどいときは胸が張り裂けそうになったりします。
伝統的心理学では観念は頭にこびりついているものであり、徐々に和らげていくことはできても全く取り除くことはできないという立場です。
しかし、キャラハン先生はすっぽり取り除くことができるというのです。
経絡(経穴)をあるアルゴリズム(決まった順番)でタッピングします。
すると、その観念(思い)が消失します。消失れば、いやな感情は湧き上がってきません。例えば、重大な事故に出くわして、心にトラウマを負った場合、その事実だけは残るけどそれを思い出しても、そういうこともあったなくらいで終わります。
つまり事故を思い出して、恐怖したり(心臓がドキドキしたり、汗がでたり)、後悔したり(あのときああすればよかった)、罪悪感(私一人だけ助かってしまった)を感じたりすることがなくなるのです。
ものの5分で。簡単にいうと「感情の外科手術」です。癌を取り除くように、嫌な感情を取り除くのです。
「経絡」は気(エネルギー)の通り道です。血管のように見えません。
だから信じていない人も多いです。
Wi-Fiも見えません。でも、Wi-Fiを信じていない人はいないと思います。
それは見えないものを文字や画像に変換し「見える化」しているので現実にあるということがわかります。
おそらく「経絡」で治療したひとは信じるのだと思います。
この本にはやり方が載っています。
自分でできます。ただです。
私は医師で東洋医学を専門としてやっています。
本当に自分のトラウマが消えるかどうかやってみたいと思います。
周辺で思考場療法をしている精神科を検索したらすぐ近くにありました。