20冊目は津川友介さんの「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」です。
津川さんは医師です。私も医師です。
読んでいて非常に中立的に書いてあると思いました。
エビデンス(臨床研究結果)に基づいて、大げさではない書き方で紹介しています。
良書だと思います。
健康=心筋梗塞・脳梗塞になりにくい、より長生きできるという定義です。
臨床研究ではこの3つが最終目標となります。
健康と美容はまた違います。
業界と学会、中央官庁との関係もあります。
好きなものを我慢する事の精神的影響もあります。
エビデンスも「健康によいとわかっている食品」「健康に悪いとわかっている食品」「健康によいのか悪いのかわかっていない食品」に分かれます。
さらに詳しくみると「健康によいかもしれない食品」「健康にわるいかもしれない食品」になります。
食品と成分は違うものであり、たとえば「βカロテンはこういう働きがある」という事がわかっていても、βカロテンだけとった場合、むしろ健康を害し臨床試験は途中で中止となりました。
「健康に良いとわかっている食品」は①魚②野菜と果物③茶色い炭水化物④オリーブオイル⑤ナッツ類 の5つです。
「健康に悪いとわかっている食品」は①赤い肉と加工肉②白い炭水化物③バターなど不飽和脂肪酸の3つです。
私の好きなコーヒーは「健康によいかもしれない食品」に含まれていました。
著者の主観は極力省いて書いてあります。
莫大なお金と労力を使いわかったことが上の事です。
自然そのままの食品が体にいいようですね。